3年前からこうなることが予想されてた模様

 すでに優勝した体裁で挨拶するのだ。沖縄・宜野座キャンプでは、その効用が書かれた「前祝いの法則」という本を選手全員に配った。しかし、「やりすぎだ」との声も少なくない。

「つまり、矢野監督の喜怒哀楽は無理やり演技としてやっているんです。今は徹底しているから大したものですが、そのうちメッキが剥がれるのではないかと心配もされています。周辺から『なんか宗教がかっていて気持ち悪い』という批判も出ていますからね」(球団関係者)

 現役時代には投手やメディアにも厳しく接して、人を近づけないピリピリ感を漂わせていただけに、その豹変ぶりに驚く関係者も少なくない。

 その一方で、「地の姿」となる裏の顔もチラチラのぞかせることがある。

「負けた試合の会見では、采配の意図についての質問を受けて『お前に説明する必要はない!』と、若い番記者に毒づいたりするんですよ」(スポーツ紙記者)

 6月1日にマツダスタジアムで行われた広島戦では、観客席のファンとのバトルもあった。

 6回途中、先発した岩田稔(35)の交代が遅れたことを、ベンチのすぐ後ろの最前列に座っていた60代と思しき男性から「矢野! お前が早く代えないから打たれたやろ! 早く代えとけ!」とヤジられて逆ギレ。試合中にもかかわらず形相を一変させてエキサイトした。ベンチから振り向いて「黙れ! そんなん言うな」と食ってかかったのだ。「ファンサービス」を目標に掲げて選手にも徹底してきたはずが、「素」の自分を見せた瞬間だった。

「『もっと早く代えろ!』とヤジられたことを『帰れ』と聞き間違えて『お前が帰れ!』とやり返したようですが、激しい気性が出た瞬間でしたね」(スポーツライター)