SNSで「被害はウクライナの自作自演」拡散、陰謀論に次々傾倒のワナ…浮かぶ共通点
読売新聞 4/14(木) 16:01 配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/0d295a1b146b6ea3357018aa6cfb37e56a45dc01

>>ロシアによるウクライナ侵攻で、民間人が虐殺されるなど悲惨な実態が伝えられる中、日本でもこんな言説がSNSで拡散されている。
>>「被害はウクライナの自作自演」。根拠のない主張だが、一部の人が強く引き寄せられている状況がうかがえる。いったいなぜなのか。
>>発信者の投稿を過去に遡って調べると、共通点が浮かぶ。
リツイート3000回
>>同じ人物のSNSの投稿。2020年12月は米大統領選、21年9月はワクチン、今年3月はウクライナについて発信し、多数の「いいね」が付いている=画像は一部修整しています

<ウクライナはネオナチに支配されている> <プーチン大統領はウクライナを救う光の戦士>
>>日本語のツイッターで、ロシアを称賛する投稿が広がり始めたのは3月初旬。数万人のフォロワー(登録者)がいる人物らを中心に連日拡散された。
>>ロシア軍による残虐行為が報じられた4月以降も、「虐殺は捏造(ねつぞう)」といった投稿が続き、3000回以上リツイート(転載)されたものもある。
>>こうした現実離れした主張を繰り返す発信者は、過去には全く別の陰謀論を盛んに投稿していた。
>>直近は新型コロナワクチンについて「殺人ワクチンだ」「世界の資本家が人口削減を狙っている」などと不安をあおる内容が多い。
>>それ以前は、2020年の米大統領選で「不正があった」と訴えていた人も少なくない。「ディープステート(闇の政府)と戦っている」として、トランプ前大統領を信奉する「Qアノン」と呼ばれる集団に共感する投稿もあった。
>>欧米でも同様の現象は見られる。発信内容は、ロシア側のプロパガンダと重なる部分もあるが、日本でも海外でも「侵攻はディープステートへの攻撃」などと主張する違いがある。

「隠された真実」
>>米大統領選→ワクチン→ウクライナ……。無関係に見える陰謀論に次々と傾倒していく傾向は、データからも読み取れる。
>>SNS分析が専門の東京大の鳥海不二夫教授(計算社会科学)の調査では、3月5日までに「ウクライナ政府はネオナチだ」という投稿を拡散していたのは約1万アカウント。
>>このうち約88%がワクチンに否定的な内容を、約47%がQアノンに関連する主張を過去に拡散させていた。