埼玉大会4回戦の本庄東―市川口戦で、珍しいプレーが飛び出した。延長十一回、1点を勝ち越して守備についた本庄東の左腕桐敷は2死二塁とし、次打者を投ゴロに。「よしっ」。しっかりグラブに収めた。一塁送球、ゲームセット――かと思われた。

だが、グラブに収まった球が編み目に挟まって外れない。「以前プロ野球でも見たことがあったから」と、すぐさま右手からグラブを外し、中の球ごと一塁手に「送球」。だが、間に合わずに判定はセーフ。その間に二塁走者が一気に生還して追いつかれた。
 「グラブが飛んできてびっくりした」と一塁手の鈴木。ぼうぜんと立ち尽くした桐敷は「グラブに入ったうれしさが、一瞬で驚きに変わった」と振り返った。

次の回に味方の本塁打で再度勝ち越し、今度はその裏をきっちりと三者凡退に抑えて試合終了。アクシデントにもめげず、12回を投げ抜き、19三振を奪った桐敷がチームを3年ぶりの16強に導いた。=県営大宮

ボール挟まった! グラブごと一塁送球、判定は… 埼玉 - 高校野球:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASK7K5RLJK7KUTNB00Q.html