落とし穴に芸人を6時間放置…。人の痛みを笑うバラエティ番組は「いじめ傍観のモデルに」とBPOが懸念

15日に公表された見解では、暴力シーンの放映には十分な注意が必要であるとした上で、格闘技やドラマは、
「(暴力を振るう個人と暴力を振るわれる個人の)両者の了解のもとに行われる一種の演技であることが視聴者にも明白である」が、
近年のバラエティー番組の罰ゲームやドッキリ企画は、インパクトを求めて「リアリティー番組として見えるように工夫されている」と指摘。
作り込みを精緻化させ、製作者、出演者間で了承されている場合でも、
「小学生の場合は、作り込まれたドッキリ企画をリアリティー番組としてとらえる可能性は高い」との見解を示した。

近年、視聴者から批判が寄せられた番組の具体的な例として、次の2つが紹介されている。

▽刺激の強い薬品を付着させた下着を、若いお笑い芸人に着替えさせ、股間の刺激で痛がる様子を、他の出演者が笑う。

▽深い落とし穴に芸人を落とし、その後最長で6時間そのまま放置するドッキリ番組。脱出を試みるが失敗して穴の中に落ちる芸人を、他の出演者のうち何人かが嘲笑する。

同委員会は、こうした「他人の心身の痛みを嘲笑する」演出は、最新の脳科学的及び心理学的見地からも、
「それを視聴する青少年の共感性の発達や人間観に望ましくない影響を与える可能性がある」と指摘した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0bdbf3c24110cfbf1d0173a981c338accc9a98d0