阪神が今季初の2連勝。三回、中野の内野安打に敵失が絡んで先制し、四回は大山の二塁打で加点した。ウィルカーソンが来日初勝利。巨人は打線が振るわず。

 巨人がスコアボードに刻んだのは前日に続き1点のみ。先発のシューメーカーが6回2失点でしのぎ、2番手の山崎伊も無失点で打線の反撃を待ったがかなわず、1点差で連敗を喫した。

 三回、坂本のミスから先制点を与えてしまった。先頭の梅野に左前打を許した後、犠打などで二死二塁とされ、1番の中野。俊足の左打者が放った三遊間への打球に坂本が追いつき、ノーステップで一塁へワンバウンドした送球が右翼側にそれた。一塁手の中島が捕球できずにファウルゾーンへ転がる間に、梅野が生還。内野安打と坂本の失策が記録された。

 坂本は前日も2失策で失策数は昨季の4と並んだ。元木ヘッドコーチは「ちょっとバウンドが合っていない」と言いつつ、「そういう時もある」と主将をかばった。

 昨季までゴールデン・グラブ賞を5度受賞している球界屈指の遊撃手は、再三、守備でも投手陣を救ってきた。この日も初回、中堅に抜けようかという強烈な当たりを遊ゴロ併殺に仕留めるなど好守もあった。それだけに一つのエラーを責めるのは酷ではあるが、試合の流れを考えれば痛恨のプレーだった。チームとしても前日と合わせ5失策で、昨季リーグ最少の45だった失策数は、19試合ですでに15に上る。

 原監督はしばしば今季の戦いを「紙一重」と表現する。確かに12勝のうち9勝が2点差以内で、うち1点差が5勝と接戦が続く。まだまだシーズン序盤だが、防げる失点をチーム全体で防がなければ「紙一重」の戦いを制していくことはできない。

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