「すごいの一言ですよね。投球も、迫力があった。少し余裕も感じました。ペースもよく、勢いがすごかったですね」

1週間前の10日ロッテ戦(ZOZOマリン)。NPB史上16人目、28年ぶりの完全試合。オリックスとしては球団史上初の完全試合を食らい、歴史に残る試合となった。

9日ロッテ戦に先発登板し、球団新記録の自身18連勝を成し遂げたエース山本は、10日の試合を現地では見ていない。先発翌日で“あがり”の日だったため、試合前練習に参加後、帰阪していた。

「大阪に戻るタイミングで、映像で見てましたよ。(走者を許さない投球は)究極。例えば、クリーンヒットでなくても、ヒットゾーンにボールが飛ぶことがあります。打ち取ったと思った、当たり損ねの打球でもヒットになる場合もあるので。相当、圧倒しないと完全試合は達成できないものだと思います」

佐々木朗は、この試合で13者連続三振と、1試合19奪三振の記録を作った。打球が飛んだのは8度で「もう、そうなると、野手が大変ですよね、緊張で」と、山本は笑う。

3学年下の右腕とは、キャッチボールをしたことがある。「球が速いし、変化球もすごい。それに、僕よりも、まだまだ若いです。自分よりも年下で、あんな選手がいたら、頑張ろうと思わせてくれますよね」。そのときに感じた内面部分は「かわいさもあるし、かなり素直です。てんぐになることもない。(性格は)いい感じですよ」とおちゃめに話した。

最後の質問で、もう一つだけ、直球勝負を挑んだ。完全試合−。「いずれは(自分も)やってみたいですよね。もちろん、タイミングとか、運もありますけど…。いずれは!」。