引退試合に備えた2軍で見た若手選手の「矛盾」

井口:それから少しして、引退試合に向けて2軍での調整に入りました。ダイエー時代の1、2年目くらいまでは1軍と2軍を入ったり来たりはありましたけど、
1か月近くもいたことはなかったんで。そしたら2軍の選手のモチベーションの低さ。「なんじゃこりゃ!」って驚きました。

――そこで井口さんはどんな行動をされたのですか?

井口:いろんな選手に話を聞いてみたんです。そうすると徐々にですが2軍の選手たちの意識が低い理由がわかってきたんです。
そのひとつが2軍への落とし方です。選手に2軍降格を伝える時、どうやって伝えていたのかと。
「(最短の)10日で戻ってこいよ」「期待しているから2軍で頑張れよ」と送り出してあげれば、
ひょっとしたら彼らは(再昇格を目指して)2軍でがむしゃらにやるんじゃないかと。
でも「お呼びがかからないから、ほどほどに頑張っとこうか」みたいなのが見えていた。
なかでも衝撃的だったのは「1軍に上がりたくない」という選手もいて。

――とんでもないことですね!?

井口:「おまえらウソだろ!」って。だから選手をそういう気持ちにさせてはいけないし、そこは預かる側の言葉の大切さを感じました。

果たして今どうなんやろなあ