槙原寛己さん


2番に佐藤輝を置くメジャースタイルの打順は、その前後の打者の調子とも絡んで、チームが勢いづいていれば、ビッグイニングを期待できる。だが、火がつかないものに、無理やり火をつけようとしても、うまくはいかない。無死二塁でバントや進塁打など小細工ができる人がいれば、外野フライでOKの状況もつくることができる。確実に1点1点を積み重ねる野球が、低迷期こそ必要だと思う。

 投手目線で考えても、足のある近本の1番は警戒しなければならないし、中野は小細工ができる。そして、佐藤輝は一番勝負したくない打者。2番だと8回2死二塁での申告敬遠のように勝負を簡単に避けることも相手は選択できる。奇をてらうより、佐藤輝を4番に据えた原点回帰の打線でオーソドックスに戦うのが早道だと思う。