▼評価報告からの抜粋(一部のみ・大意)
⚪︎ロシア軍は主攻勢の実施と並行して、兵站と指揮統制を確立する作業を進めている。結果、決定的な突破を果たしていないし、同期した複数軸からの攻撃を実行する能力も示せていない。

⚪︎ウクライナ軍情報部によると、占領下のヘルソン・ザポリージャ両州において、ロシアは“偽りの住民投票”を実施する計画を立てている。その内容は、強制動員を宣言し、「“動員された”ウクライナ人を激戦が続く戦線に投入する」というものである。

⚪︎マリウポリ。ドネツク人民共和国(DNR)の占領当局は、5月9日にマリウポリ市内でロシア軍とDNR軍が“戦勝記念日”パレードを行う予定だと20日、発表した。

⚪︎ドネツク・ルハンシク両州。ロシア軍は攻勢拡大準備のための増強を続けている。ウクライナ参謀本部によると、第90戦車師団隷下部隊、第232ロケット砲旅団等がロシア国内からウクライナに入った。また、セベロドネツク西方で進撃路を探る目的の偵察行動をロシアが実行している。

⚪︎ハルキウ〜イジューム。ウクライナ参謀本部によると、イジューム南方への“部分的な”攻撃によるロシア軍の損失が続いている。ウクライナ参謀本部によると、第3自動車化狙撃師団第237戦車連隊の1個BTG(大隊戦術群)は、戦闘での損耗が激しく、ハルキウ州からベルゴロドの駐屯地に撤退した。

⚪︎ヘルソン。ロシア軍はヘルソン周辺でウクライナ軍に反撃したが、これはムィコラーイウへの攻勢の再開ではなく、ウクライナ軍のヘルソンへの圧力を低下させる動きと見られる。