阪神ファンが野次飛ばしている間の青木ヒロインの内容

 ――ナイスバッティングでした!歓声がすごいです。ナイスバッティングでした!

 「えっ?ごめん…ほんとに聞こえないっす」(苦笑い)

 ――ナイスバッティングでした

 「えっ?」

 ――ナイスバッティングでした!

 「ありがとうございまぁ〜〜〜す!!!ありがとう〜〜〜!みんな、ありがとう〜っ!めちゃめちゃうれしいで〜す!」

 ――ズバリ、聞きたいと思います。4回、先頭で回ってきた打席。打った感触はどうだったんでしょう?

 「いやぁ〜あの。長らくホームラン打ってなかったんで。ちょっとお願い…入って!入って!って思いながら走ってました。ま、良かったです、入って、はい」

 ――まさにあの1本が決勝点ということになりましたが、きょうは石川投手がナイスピッチングを続けていました。やっぱり勝ちを付けたいという思いもあったんじゃないですか?

 「いや、もちろんですね。ほんと、クラブハウスでもロッカー隣で。なかなか勝てない石川さんをね、ちょっとこう…元気のない石川さん見てたんで。なんか、きょう良かったです、ほんと。石川じいさんのために頑張りました!」

 ――ダイヤモンドを一周してベンチに帰って、石川さんと何か会話はされました?どんな話を?

 「いや、あの…。石川さんもなんか、マウンドを下りた後もやっぱり勝ちたいって思いが強いのか、なんかこうそわそわしてましたね。フフ。まぁ、いいピッチングしてたんで、そのへんはね、満足してると思うんですけど。でも、やっぱり勝ちが付いたことは本当に石川さんにとってね、またチームにとっても良かったと思います」