次のステージに動きはじめたドンブラザーズ。
正体を知ってるか知らないかで、織りなされるドラマ。
みほを愛する雉野つよし。夏美への愛をつらぬく犬塚翼。でも、ふたりは互いが同じ「お供」として戦っていることを知らない。
ドン7話で、友達も仲間もいないと言いきった桃井タロウ。そんな彼も、ようやく一目置ける相手に出会ったようですが、互いに敵味方とは知らない……
ドンドン生まれる、複雑な人間模様。
それこそ、前回のどんぶら裏噺 で紹介されてた「面識表」が必要になるほど。

こういうドラマづくり、なかなか関係者にもスタッフにも理解してもらえません。
ところが、
「パーマン方式です」
と言えば、
「あー、あれか!」
と一発。
変身モノって、『スー○ーマン』にせよ『ウル○ラマン』にせよ『暴れ○坊将軍』にせよ、正体ヒミツなのが面白要素。
では、ヒーローが複数だったら?
ヒーローどうしが互いの正体を知らなかったら、新しい面白さがつくれるのでは?
それをやってのけたのが、『パーマン』。
『仮面ラ○ダー』より前の、藤子・F・不二雄先生による仮面ヒーローマンガです。
ところが、以来50年以上──その趣向を踏襲したヒーロー作品はほとんどなく。
集団ヒーローの代表をきどってるスーパー戦隊シリーズでさえ。

『パーマン』の後を継ごう……なんてつもりはありません。
ラ○ダーもアメコミヒーローもドンドン集団化している以上、スーパー戦隊ならではの面白さを──と模索した作劇を、「パーマン方式」と説明できることに気づいただけ。
でも、あらためて先駆者のスゴさを感じます。
さて、お次のドン9話は、『ぼろたろうとロボタロウ』。
圧倒的な強さで、敵どころか味方まで圧倒してきた桃井タロウ。
そんな彼が、ぼろたろうに?!
ひそかに対抗意識を燃やしているとおぼしき、猿原真一あたりが、さぞほくそ笑むことでしょう。
でも、ゆめ油断することなかれ。
あのタロウのことです。弱ったように見せかけて、ちょっと目を離すと、すぐパワーアップして、さらに手がつけられなくなるに決まってます!
ということで、パワーアップ週間に突入するドンブラザーズ。