元々こついうやつやし

日本ハム栗山英樹監督(52)が大股で、三塁側ベンチを飛び出していった。1−0の最終9回無死。守護神の武田久が、浅井の懐をえぐった1球が分岐点だった。ファウルのようにも見えたが、判定は死球。白井球審に顔面が接触しそうなほど近づき、猛抗議した。
「納得できないから退場にしろ!」と詰めると約2分後、監督就任2年目で初めて退場処分を宣告された。
「あの場面で、痛がることがない死球がない」と主張し続けた。退場理由は暴言。熱血指揮官は「バカヤロー、コノヤローとは言っていない」と主張したが、振り返ってみると心当たりが一言あった。「審判やめろ!とは言ったかな」と反省もあったが、判定に至る経緯への不満は消えなかった。

浅井が白井にほんの一瞬だけ見せた「いいんですか?」という表情から、白井はボールが当たっていないことを悟った。

三塁ベンチからは、日本ハムの栗山英樹監督が抗議に出てきた。しかし自らが一度下したジャッジは変えられない。激しい抗議と暴言を受けた白井は、栗山監督に対して退場を宣告した。

この場面について、白井はこう振り返った。

「栗山監督には、栗山監督の立場がある。あそこまで猛烈に抗議をされて、途中で引き下がっては格好がつかない。同じように審判員にも立場があって、たとえ判定を間違えたとしてもジャッジは変えられない。だから栗山監督の立場を尊重して、退場を宣告しました」。