新型コロナウイルスワクチンの3回目を接種した人の割合が25日公表の政府集計で人口の50.8%となった。65歳以上は86.9%に上る一方、20代は30.1%、30代は33.2%にとどまり、若年層の接種率向上が課題だ。25日公表分で2回目の接種を終えた人も人口の80%に達した。

3回目となる追加接種は昨年12月、医療従事者を対象に始まった。オミクロン型の流行で今年1月以降、感染者が急増した。政府の接種方針が二転三転した結果、自治体側の準備が遅れ、追加接種の加速に手間取ったとの批判もある。

厚生労働省は接種回数による感染者数の違いを調べようと、4月4〜10日の感染者を年代別に分析。20代では10万人当たりの感染者が未接種で766人だったが、2回接種済みでは306人、3回接種済みでは141人まで減った。他の年代でも回数が多いほど感染者は少なかった。

国立感染症研究所の脇田隆字所長は「年齢にかかわらず感染を予防できることが示された。(重症化リスクが低い)若者も感染すれば後遺症のリスクがある。3回目まで受けてほしい」と話す。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA255FI0V20C22A4000000/