■次に切れたら? 「もうダメでしょうね」

――腱の種類でパフォーマンスは変わるものですか?

「そう感じますね。2回目の手術で肘に移植した薄筋(大腿骨内側の筋肉)の腱では、速球は最速142キロ程度でフォークで空振りが取れず、投球スタイルを変えざるを得ないと思った。左手の腱を使った今回は直球が良くなり、フォークが130キロ後半出て空振りが取れる。(2ケタ勝利を挙げた)08年に近い状態かもしれない」

――昨年の手術後、「次に靱帯が切れたらもう終わり」と話していました。

「もうダメでしょうね。2回目の手術で薄筋の腱を使ったように、移植する腱が体にあっても、肘の骨が耐えられないと思う。手術するたびに骨に穴を開けて腱を通すわけですし、補修もしないといけませんから」

――それにしても、肩や肘など7度も手術をして復活するなんてめったにないことです。

「僕はそんなでもないですよ。小久保裕紀さん(侍ジャパン監督)、内竜也くん(ロッテ)は8度も手術しているし、僕を見てくれているトレーナーさんはモーグルで五輪出場した人ですが、10回ほどやったそうです。全部で151針を縫ってますけど、僕より数が多い選手も知っている。ツワモノはもっといるんですよ(笑い)」

館山のインタビューは使う腱の種類で球質変わったって話が面白かった