>>311
しかし、まずは本題から入りましょう。モスクワと東京の間の鍵となる障害物は、クリル諸島です。

日本にとっては、ここに現代の地政学の礎があります。第二次世界大戦の敗戦国であるために、日本はいまだに正式な軍隊、対外諜報機関、その他多くのものを持つことができないのです。
「日出ずる国」日本にとって、千島列島の返還は戦後のステイタスの見直し(あるいは取り消し)を意味します。

モスクワにとって、クリル諸島は交渉の材料。日本との交渉材料だが、中国との交渉材料でもあるのです。天の国(中国)は、戦後の協定を修正しようとする試みを非常に否定的に受け止めています。
そして、クリル諸島をめぐる紛争で東京が勝利する可能性があることは、北京にとって受け入れ難いがたい事なのです。中国はそのような「ギフト」(北方領土)のためには、ロシアの生活を簡単に複雑にするほど受け入れられ難いのです。