14歳で出産するという一大決心をして1児の母になったアオイさんが、今の自分を「まだ子ども」と評する。その心は-。

 九州北部の地方都市で暮らす。中学2年だった。相手は同年代。大好きな彼の子どもだから、絶対産みたい。誰にも止められないよう、大きめの服でごまかした。

 妊娠9カ月になって、母に手紙で「ただ太ったわけではないのです」と打ち明けた。両親は驚くより先に、無事に産めるよう、学校へ病院へと動いてくれた。守られている安心感の中、安産だった。

 彼の親には「戸籍に傷がつく」と抗議され、1人で育てると決めた。とはいえ現実は実家暮らし。アルバイトで月8万~9万円稼ぐものの、独立できる額ではない。働く間の子育ては家族が助けてくれる。「誰かに頼られるくらいにならないと」。それまでは「まだ子ども」だと思う。
 春からは福祉系の専門学校に進む。家族に頼れるうちに手に職を付けたい。「きれいごとではお金は入ってこないから」。もう少しだけ甘えさせてほしい。

付き合うのは好きにすればええんやがやっぱり知識も付けさせないとあかんわ