ことし10月に行われるブラジル大統領選挙で有力候補の1人となっているルーラ元大統領はアメリカメディアのインタビューで、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻について双方の指導者を非難したうえで停戦に向けた速やかな交渉を呼びかけました

アメリカの雑誌「タイム」は4日、ブラジルで2003年から2期8年にわたって左派政権を率いたルーラ元大統領のインタビューを公開しました
この中でルーラ氏はロシアによるウクライナへの軍事侵攻について「プーチン大統領は侵攻するべきではなかった」と批判した一方で、ウクライナのゼレンスキー大統領については「プーチン大統領と同じくらい責任がある。彼は戦争を望んでいた
もし戦争を望まないならもっと交渉をしていたはずだ」と非難し、双方に停戦に向けた速やかな交渉を呼びかけました

さらにアメリカのバイデン大統領については「モスクワに行ってプーチン大統領と対話することもできた。リーダーに求められるのはこうした態度だ」と述べ、アメリカが対話の仲介に乗り出すなど外交的な解決の余地があったという認識を示しました

ルーラ氏はことし10月に行われる大統領選挙に向けた世論調査で40%を超える支持を集め、ボルソナロ大統領を引き離してトップに立っていることから、ブラジルのメディアが発言を大きく伝えています