優勝時に4番を務めた濱中治氏(43)は
「矢野監督は自ら運と流れを手放した」と分析する。

「キャンプから佐藤輝明(23)と4番を争わせていた大山悠輔(27)を7番に入れたのを見て『えっ』と声が出ましたね。
僕は’19年に打撃コーチとして矢野監督と一緒にやらせてもらいましたけど、
あの年も得点圏打率の高かった大山をいきなり4番から降ろした。
信頼関係を築けていないというか、評価が低いんでしょうね。
’03年、ケガで調子が上がらなかった僕に、星野仙一監督はこう言いました。
『絶対、お前は4番から動かさん』と。
4番とは、そういう責任ある存在なんだ、自分で這い上がれ! というメッセージです。
では、佐藤がそういう存在になったかと言えば、そんなことはなく、
矢野監督は早々に2番を打たせていました」

扇の要である捕手も固定できていない。
「正捕手の梅野隆太郎(30)の扱いが雑ですよね。
リード面に苦言を呈されがちですが、心配ならベンチから矢野監督が指示すればいい。
3年連続ゴールデン・グラブに輝いた梅野の守備力と盗塁阻止率を軽視しすぎです。
独善的な起用法は変えない一方で、矢野監督は自分のいいところを変えました。
明るさがウリだったのに、今年は別人のように暗い。
選手と監督の間に距離ができているように感じます」(濱中氏)