志村さんは……、人生の師匠でした。初めて会ったのは96年の秋頃で、プロレスラーの川田利明さんの紹介がきっかけです。深夜に「いま志村さんと麻布で飲んでる」って電話が来て、「エッ、志村けんさん?」と聞いたら「うん。竜ちゃんも来たらって言ってるけど、どうする?」って。でも実は最初断ったんですよ。「僕は志村さんに会ったことないから」って電話をガチャンと切っちゃいまして(笑)。でも切っても切っても川田さんから電話がきて、何回目かに「しつこいな!」と怒りながら出たら、電話の向こうで志村さんが「俺だけど」って。

本人は笑ってたけど、ひたすら謝りました。そこから雑談になって「ダチョウ倶楽部はネタやってるの?」と聞かれたんで、やってないって答えたら「『バカ殿』で3分間ぐらいあげるって言ったら(ネタ)やる?」と。そんなのやるに決まってるじゃないですか。そしたら「だったら3分ぐらいいじめてやろうか、お前らを」と志村さんが笑ってね。まぁ冗談だろうと思ってたら、年末の「バカ殿」特番に本当に呼ばれたんですよ

本当に連日一緒にいたので、地方ロケが終わって飛行機で帰る時も、志村さんに「今から飛行機乗ります」って連絡していました。「お前は俺の彼女か」って言われましたけどね(笑)。「俺が誘うばっかりじゃなくて、本当はお前とかダチョウ倶楽部のほうから『今日連れて行ってもらえませんか?』と言ってくるのが筋なんだよ」ってよく言われましたけど、やっぱりこっちからは誘えませんよ。それでも何回かは志村さんの家に電話したんですけど、「志村です」って出た瞬間にガチャンって切っちゃったり(笑)。