うつむいたままダイヤモンドを一周した。左足首の捻挫で出遅れた高橋周が1点リードの2回無死二塁、巨人先発・シューメーカーの外角143キロツーシームを右翼席へたたきこんだ。チームにとって開幕カード以来となる東京ドームでの1号2ランだった。

 「甘いボールをしっかり仕留められました。追加点をすぐに取れて良かったです」。先発・高橋宏を援護した。

 今季38試合目でようやく出たアーチ。感触は抜群、右翼ポランコはすぐに追うのをやめた。表情がさえないのは打率2割台前半に低迷しているから。何とか勝利に貢献したかった。

 立浪政権初陣の3・25。治療院のテレビでゲームを見ていた。「とんでもないことをしてしまいました。チームに関わる全員に迷惑をかけました」。針治療と患部に残る痛み。そこに中心野手として戦線離脱している現実も加わって顔はゆがんだ。