1週間前の5月21日未明、練馬区立のA中学校教諭・石井武秀容疑者(37)が自ら命を絶った。18日に教え子の男子生徒への強制わいせつ罪で逮捕され、釈放された直後の出来事であった。

だが、教え子たちの証言から浮かび上がったのは、“わいせつ教諭”とは様相を異にするひとりの教師の実像だった。

「うそだ、先生がそんなことするはずがない……」

 昨年、石井容疑者が卒業を見送った元教え子の一人は目を疑った。周りにも、石井容疑者の“加害”を信じる者はいなかったという。