“くびの後ろを手刀で「トンッ」、気を失う”は実際できるのか 医師が真面目に解説

最初に注意ですが、頚は頭部という大事で、結構重い部分を支えている部分で、非常に重要なパーツです。
「試しにやってみよう」は止めましょう。

首は7つの骨が柱となって、周りの筋肉や靱帯の緊張によってバランスをとる構造になっていますが、この骨が保護する形で神経の束(脊髄)が中を通っており、身体や手足に命令を送ったり、逆に手足などからの感覚情報を伝えたりしています。

この首の神経に、骨の上からでも「ビシッ」と衝撃を与えると、気を失うでしょうか?

実際に、転落などで首の神経がひどく傷つくと、血圧が非常に下がることがあります。血圧が極端に下がると気が遠くなって意識を失うことがありますが、これはそのままだと生命の危機に繋がるような深刻な問題です。

しかも場合によっては、一生、手足がまったく動かせなくなるくらいの重体になることから、一時的に気絶させようという目的には沿わなさそうです。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuratoshikazu/20220225-00283506