WOWOWが放送するドラマ「TOKYO VICE」が評判だ。

そのストーリーは、1990年代の東京を舞台に、日本の大手新聞社に入社したアメリカ人青年が、警察担当記者となってヤクザ組織を追及するというもの。

主役のアメリカ人青年を演じるのは、スピルバーグ監督の「ウエスト・サイド・ストーリー」に主演したアンセル・エルゴート(28)。
日本からも、刑事役として渡辺謙や伊藤英明などそうそうたる俳優が顔をそろえている。

海の向こうで人気を博する、新聞記者とヤクザの話。
背景には、空前の“ヤクザブーム”があるという。

『だからヤクザを辞められない』などの著書があるノンフィクション作家の廣末登氏はこう話す。

「私のもとにも、ここ数年、海外のテレビ局や研究者から“ヤクザの話を聞きたい”という相談がひっきりなしにくるようになりました。なんでもアメリカでヤクザを題材にしたテレビゲームがヒットし、それをきっかけにブームが生まれたそう。
ただ、彼らが思い描いているのは古き良き時代のヤクザで、実態にはそぐわないものもある。中には“ヤクザは褌を締めているのか”なんて的外れな質問までありましたね」