逃げようにも恐怖で動けず、薄目で様子をうかがうのがやっとだった。
運転席の横に立つと顔を窓に近づけノックをしてきた。本当に眠っているのかを確認するように
何度も何度もノックしてきた。もうその時は薄目ではなく完全に目をつぶっていたのでその時の様子は
よくわからない。

どれくらい経ったのかわからないが、気づくとノックの音は止んでおり、
あたりが明るくなっているのが目をつぶってもわかる状態になっていた。
恐る恐る目を開け、女がいないことを確認した後、逃げるように帰った。
その後私自身に何か起こったわけではないが、翌年立体駐車場は閉鎖になった。
今も建物自体は残っており前を通るのが今でも怖い。


ふぅーーー🕯