「Qアノンは日本が生みの親」――。そんな見出しが踊っていた。2ちゃんねるに血統を持つ8kun、そこからQアノンが生まれたのであれば、2ちゃんねるこそが起源だという論調だ。確かにそれは一種の正解ではあるかもしれない。ニューヨークタイムズが文章識別で「特定」したQの正体はロンワトキンス、 2ちゃんねる現管理者の実子だ。つまり、2ちゃんねると8kunの両者の繋がりは起源だけではなく、現在も確かに存在しているのだ。管理者のつながりも深く、掲示板の仕組みも似ているのである。
　しかし、両国の匿名掲示板で議論が交わされている内容は大きく異なる。派生したアメリカの掲示板では、世界は民主党幹部らが組織する小児性愛者の「ディープステート」（影の国家）に牛耳られ、共和党のトランプ前大統領が救世主として闘っている――こうした荒唐無稽な主張が展開されている。こうした議論は影響力も強く、Qアノンを信奉するアメリカ人は間接的に同意する者も含めると30%もいるするとされている。
　一方日本ではどうか。2ちゃんねる（現在は5ちゃんねる）のユーザーとっての敵はアフィリエイトサイトである。救世主などは存在せず、レスバと呼ばれる原始的な手段で己の心の安らぎを勝ち取ると言った形だ。日々、グロ画像を傍目にチー牛やガイジとひたすら連呼をすることで自分が少しでもマシな存在になったような気持ちになれるというだけのサイトである。
　するとここで疑問が浮かぶ。なぜアメリカでは匿名掲示板が過激なQアノンを生み、日本ではちんこを貼る貼らないの議論で白熱している小学生のようなJ民しか生まれていないのか。
一つの理由としてあるのは、ひろゆきの無能だ。

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