2018年は父が欧州型でサンデーの血も持たない人気薄が1~3着を独占。10人気で2着のワーザーにいたっては香港所属馬。JRAでのレースも調教も経験していなかった馬が勝ち負けできる舞台。当時ワーザーを推奨した際に「ジャパンカップでもう少し外国所属馬走らせたいだけなら、阪神2200mや中山芝2200mで行う方がいい」と、書いたことも思い出されます。
デアリングタクトは父が欧州型のエピファネイア。母父も欧州型のキングカメハメハ。
祖母デアリングハートは重賞を3勝。いずれも芝1800m。400mで割れない非根幹距離でもパフォーマンスを下げない馬。小柄な馬体ながらNARダートの交流重賞でも連対したパワーの持ち主。JRA所属の馬同士の戦いであれば、減速要素が大きいレース。パワーが要求されるレースは有利な配合。
根幹スピードが問われたジャパンカップで主流スピード勝負に強い配合馬のコントレイル(2着)と接戦したこと。牝馬三冠を達成したことは、デアリングタクトの絶対能力の高さを示すもの。
クロノジェネシスやリスグラシューが牝馬三冠レースでも、基礎能力の高さは示しつつ、減速要素の大きい宝塚記念や有馬記念で、強さの本質を見せました。それと同様、デアリングタクトもジャパンカップや牝馬三冠以上に血統適性は有利な舞台。


コラム通りやな亀谷