ゲエルは給仕を見送りながら、泣き笑いに近い表情をしましたから、ある時この男が考えていた憎悪の心を、いつの間にか冷ましてしまった。
「常談を言って聞かせるだけですから、真面目に宗教を考えたことはたしかです。
「それに良秀と申しますのは、沢山あるまい。」
僕はしばらくこの河童と自殺したトックの最後を憐れみましたから陀多はこれを妙に思いました。
探検
漱石スクリプトに対抗して芥川スクリプト作ったンゴ
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1それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:01:33.99ID:8AKD9Dqs087それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:46:26.61ID:6t/wC2pe0 青空文庫スクレイピングすればいいの?
88それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:46:28.30ID:BZdvqK9z0 もともと意味を有った外そとの世界が彼の注意を惹ひくというよりは、
むしろ、彼のほうで外の世界に一つ一つ意味を与えていくように思われる。
彼の内なる火が、外の世界に空しく冷えたまま眠っている火薬に、いちいち点火していくのである。
むしろ、彼のほうで外の世界に一つ一つ意味を与えていくように思われる。
彼の内なる火が、外の世界に空しく冷えたまま眠っている火薬に、いちいち点火していくのである。
89それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:47:09.53ID:FuOFY/kV0 いっそ枕草子でも突っ込んだれ
90それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:47:17.33ID:BZdvqK9z0 探偵の眼をもってそれらを探し出すのではなく、詩人の心をもって(恐ろしく荒っぽい詩人だが)
彼に触れるすべてを温め、(ときに焦がす惧れもないではない。)
彼に触れるすべてを温め、(ときに焦がす惧れもないではない。)
91それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:48:32.08ID:BZdvqK9z0 そこから種々な思いがけない芽を出させ、実を結ばせるのだ。
だから、渠・悟空の眼にとって平凡陳腐なものは何一つない。
だから、渠・悟空の眼にとって平凡陳腐なものは何一つない。
92それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:49:08.42ID:BZdvqK9z0 毎日早朝に起きると決まって彼は日の出を拝み、
そして、はじめてそれを見る者のような驚嘆をもってその美に感じ入っている。
そして、はじめてそれを見る者のような驚嘆をもってその美に感じ入っている。
93それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:49:36.08ID:BZdvqK9z0 心の底から、溜息をついて、讃嘆するのである。これがほとんど毎朝のことだ。
94それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:50:07.78ID:BZdvqK9z0 松の種子から松の芽の出かかっているのを見て、なんたる不思議さよと眼を瞠るのも、この男である。
95それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:50:27.72ID:xJz5Ui/v0 スクリプトの作り方教えてくれや
なんJ荒らしたいンゴ
なんJ荒らしたいンゴ
96それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:50:44.51ID:BZdvqK9z0 この無邪気な悟空の姿と比べて、一方、強敵と闘っているときの彼を見よ!
なんと、みごとな、完全な姿であろう!
なんと、みごとな、完全な姿であろう!
97それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:51:56.46ID:BZdvqK9z0 全身些かの隙もない逞しい緊張。律動的で、しかも一分のむだもない棒の使い方。
疲れを知らぬ肉体が歓び・たけり・汗ばみ・跳ねている・その圧倒的な力量感。
疲れを知らぬ肉体が歓び・たけり・汗ばみ・跳ねている・その圧倒的な力量感。
2022/06/27(月) 04:53:25.80ID:J/cFWJy+0
99それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:53:46.68ID:BZdvqK9z0 いかなる困難をも欣んで迎える強靱な精神力の横溢。それは、輝く太陽よりも、咲誇る向日葵よりも、
鳴盛る蝉よりも、もっと打込んだ・裸身の・壮んな・没我的な・灼熱した美しさだ。
あのみっともない猿の闘っている姿は。
鳴盛る蝉よりも、もっと打込んだ・裸身の・壮んな・没我的な・灼熱した美しさだ。
あのみっともない猿の闘っている姿は。
100それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:54:49.96ID:BZdvqK9z0 一月ほど前、彼が翠山中で大いに牛魔大王と戦ったときの姿は、いまだにはっきり眼底に残っている。
感嘆のあまり、俺はそのときの戦闘経過を詳しく記録に取っておいたくらいだ。
感嘆のあまり、俺はそのときの戦闘経過を詳しく記録に取っておいたくらいだ。
2022/06/27(月) 04:56:46.67ID:xiORJM7e0
これにワイのkakikomi.txt読ませるとワイっぽい書き込みをする何かが生まれるってこと?
怖いわね
怖いわね
102それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:57:03.41ID:BZdvqK9z0 …牛魔王一匹の香しょうと変じ悠然として草を喰いいたり。
悟空これを悟り虎に変じ駈かけ来たりて香しょうを喰わんとす。
悟空これを悟り虎に変じ駈かけ来たりて香しょうを喰わんとす。
103それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:57:37.42ID:BZdvqK9z0 牛魔王急に大豹と化して虎を撃たんと飛びかかる。
104それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:59:00.30ID:8AKD9Dqs0105それでも動く名無し
2022/06/27(月) 04:59:19.16ID:BZdvqK9z0 悟空これを見てから猊となり大豹目がけて襲いかかれば、
牛魔王、さらばと黄獅に変じ霹靂のごとくに哮ってから猊を引裂かんとす。
牛魔王、さらばと黄獅に変じ霹靂のごとくに哮ってから猊を引裂かんとす。
106それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:00:15.72ID:BZdvqK9z0 悟空このとき地上に転倒すと見えしが、ついに一匹の大象となる。鼻は長蛇のごとく牙は筍に似たり。
107それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:01:21.94ID:BZdvqK9z0 牛魔王堪えかねて本相を顕し、たちまち一匹の大白牛たり。頭は高峯のごとく眼は電光のごとく双角は両座の鉄塔に似たり。
頭より尾に至る長さ千余丈、蹄より背上に至る高さ八百丈。
頭より尾に至る長さ千余丈、蹄より背上に至る高さ八百丈。
108それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:02:14.92ID:BZdvqK9z0 大音に呼ばわって曰く、なんじ悪猴今我をいかんとするや。
109それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:03:18.20ID:BZdvqK9z0 悟空また同じく本相を顕わし、大喝一声するよと見るまに、身の高さ一万丈、
頭は泰山に似て眼は日月のごとく、口はあたかも血池にひとし。
頭は泰山に似て眼は日月のごとく、口はあたかも血池にひとし。
110それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:04:31.33ID:BZdvqK9z0 奮然鉄棒を揮って牛魔王を打つ。牛魔王角をもってこれを受止め、両人半山の中にあってさんざんに戦いければ、
まことに山も崩れ海も湧返り、天地もこれがために反覆するかと、すさまじかり。……
まことに山も崩れ海も湧返り、天地もこれがために反覆するかと、すさまじかり。……
111それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:05:14.04ID:xJz5Ui/v0 句読点NGに入れてるから見えないンゴ
112それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:06:36.43ID:BZdvqK9z0 なんという壮観だったろう! 俺おれはホッと溜息を吐いた。そばから助太刀に出ようという気も起こらない。
孫行者の負ける心配がないからというのではなく、一幅の完全な名画の上にさらに拙い筆を加えるのを
愧じる気持からである。
孫行者の負ける心配がないからというのではなく、一幅の完全な名画の上にさらに拙い筆を加えるのを
愧じる気持からである。
113それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:06:55.54ID:/yhz31C40 なんでそんなことするの
114それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:07:01.23ID:VQcY6u4Y0 スクリプトって中身はどうでもええやろ
問題はID変えと書き込みの速度
問題はID変えと書き込みの速度
115それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:07:29.08ID:BZdvqK9z0 災厄は、悟空の火にとって、油である。困難に出会うとき、彼の全身は(精神も肉体も)焔々と燃上がる。
116それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:07:29.34ID:lw0jJWiN0 三島由紀夫で作れや
117それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:08:41.54ID:BZdvqK9z0 逆に、平穏無事のとき、彼はおかしいほど、しょげている。独楽のように、
彼は、いつも全速力で廻まっていなければ、倒れてしまうのだ。
彼は、いつも全速力で廻まっていなければ、倒れてしまうのだ。
118それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:09:42.06ID:BZdvqK9z0 困難な現実も、悟空にとっては、一つの地図-目的地への最短の路が
ハッキリと太く線を引かれた一つの地図として映るらしい。
ハッキリと太く線を引かれた一つの地図として映るらしい。
119それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:10:29.35ID:BZdvqK9z0 現実の事態の認識と同時に、その中にあって自己の目的に到達すべき道が、実に明瞭に、彼には見えるのだ。
あるいは、その途以外の一切が見えない、といったほうがほんとうかもしれぬ。
あるいは、その途以外の一切が見えない、といったほうがほんとうかもしれぬ。
120それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:11:02.97ID:BZdvqK9z0 闇夜の発光文字のごとくに、必要な途だけがハッキリ浮かび上がり、他は一切見えないのだ。
121それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:11:48.10ID:BZdvqK9z0 我々鈍根のものがいまだ茫然として考えも纏まらないうちに、悟空はもう行動を始める。
目的への最短の道に向かって歩き出しているのだ。
目的への最短の道に向かって歩き出しているのだ。
122それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:12:37.06ID:BZdvqK9z0 人は、彼の武勇や腕力を云々する。しかし、その驚くべき天才的な智慧については案外知らないようである。
彼の場合には、その思慮や判断があまりにも渾然と、腕力行為の中に溶け込んでいるのだ。
彼の場合には、その思慮や判断があまりにも渾然と、腕力行為の中に溶け込んでいるのだ。
123それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:13:26.42ID:BZdvqK9z0 俺は、悟空の文盲なことを知っている。かつて天上で弼馬温なる馬方の役に任ぜられながら、
弼馬温の字も知らなければ、役目の内容も知らないでいたほど、無学なことをよく知っている。
弼馬温の字も知らなければ、役目の内容も知らないでいたほど、無学なことをよく知っている。
124それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:14:10.38ID:BZdvqK9z0 しかし、俺は、悟空の(力と調和された)智慧と判断の高さとを何ものにも優して高く買う。
悟空は教養が高いとさえ思うこともある。
悟空は教養が高いとさえ思うこともある。
125それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:15:05.28ID:BZdvqK9z0 少なくとも、動物・植物・天文に関するかぎり、彼の知識は相当なものだ。
彼は、たいていの動物なら一見してその性質、強さの程度、
その主要な武器の特徴などを見抜いてしまう。
彼は、たいていの動物なら一見してその性質、強さの程度、
その主要な武器の特徴などを見抜いてしまう。
126それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:15:32.21ID:BZdvqK9z0 雑草についても、どれが薬草で、どれが毒草かを、実によく心得ている。
そのくせ、その動物や植物の名称(世間一般に通用している名前)は、まるで知らないのだ。
そのくせ、その動物や植物の名称(世間一般に通用している名前)は、まるで知らないのだ。
127それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:15:49.21ID:0pyUPHPsp 乗っ取られて草
128それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:17:23.95ID:BZdvqK9z0 彼はまた、星によって方角や時刻や季節を知るのを得意としているが、角宿という名も心宿という名も知りはしない。
二十八宿の名をことごとくそらんじていながら実物を見分けることのできぬ俺と比べて、なんという相異だろう!
目に一丁字のないこの猴の前にいるときほど、文字による教養の哀れさを感じさせられることはない。
二十八宿の名をことごとくそらんじていながら実物を見分けることのできぬ俺と比べて、なんという相異だろう!
目に一丁字のないこの猴の前にいるときほど、文字による教養の哀れさを感じさせられることはない。
2022/06/27(月) 05:17:46.84ID:pLtILD3Y0
それ対抗じゃなくて便乗荒らしだよね😅
130それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:18:18.70ID:BZdvqK9z0 悟空の身体の部分部分は-目も耳も口も脚も手も-みんないつも嬉しくて堪らないらしい。
生き生きとし、ピチピチしている。
生き生きとし、ピチピチしている。
131それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:18:39.38ID:B9EI12Km0 核の抑止力みたい
向こうは領地ないけど
向こうは領地ないけど
132それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:18:53.45ID:BZdvqK9z0 ことに戦う段になると、それらの各部分は歓喜のあまり、
花にむらがる夏の蜂のようにいっせいにワァーッと歓声を挙げるのだ。
花にむらがる夏の蜂のようにいっせいにワァーッと歓声を挙げるのだ。
133それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:19:21.84ID:BZdvqK9z0 悟空の戦いぶりが、その真剣な気魄にもかかわらず、どこか遊戯の趣を備えているのは、このためであろうか。
134それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:20:17.34ID:qD8DvzTm0 >>131
同じ力を持つことで戦争回避するやつやな
同じ力を持つことで戦争回避するやつやな
135それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:20:24.46ID:M/WeqnaLd136それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:20:53.73ID:BZdvqK9z0 人はよく「死ぬ覚悟で」などというが、悟空という男はけっして死ぬ覚悟なんかしない。どんな危険に陥った場合でも、
彼はただ、今自分のしている仕事(妖怪を退治するなり、三蔵法師を救い出すなり)の成否を憂えるだけで、
自分の生命のことなどは、てんで考えの中に浮かんでこないのである。
彼はただ、今自分のしている仕事(妖怪を退治するなり、三蔵法師を救い出すなり)の成否を憂えるだけで、
自分の生命のことなどは、てんで考えの中に浮かんでこないのである。
137それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:22:21.29ID:BZdvqK9z0 太上老君の八卦炉中に焼殺されかかったときも、銀角大王の泰山圧頂の法に遭おうて、泰山・須弥山・峨眉山
の三山の下に圧し潰されそうになったときも、彼はけっして自己の生命のために悲鳴を上げはしなかった。
の三山の下に圧し潰されそうになったときも、彼はけっして自己の生命のために悲鳴を上げはしなかった。
138それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:22:56.99ID:BZdvqK9z0 最も苦しんだのは、小雷音寺の黄眉老仏のために不思議な金鐃の下に閉じ込められたときである。
2022/06/27(月) 05:23:23.59ID:g/dbDPrz0
大怪獣バトルやめーや
140それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:24:26.80ID:4teOO8dD0 こういうのどうやって作っとるんや、、、
141それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:24:36.40ID:BZdvqK9z0 推せども突けども金鐃は破れず、身を大きく変化させて突破ろうとしても、悟空の身が大きくなれば
金鐃も伸びて大きくなり、身を縮めれば金鐃もまた縮まる始末で、どうにもしようがない。
身の毛を抜いて錐と変じ、これで穴を穿とうとしても、金鐃には傷一つつかない。
金鐃も伸びて大きくなり、身を縮めれば金鐃もまた縮まる始末で、どうにもしようがない。
身の毛を抜いて錐と変じ、これで穴を穿とうとしても、金鐃には傷一つつかない。
142それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:24:42.45ID:rid0qt5q0 謎技術
143それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:26:05.04ID:BZdvqK9z0 そのうちに、ものを蕩かして水と化するこの器の力で、悟空の臀部のほうがそろそろ柔らかくなりはじめたが、
それでも彼はただ妖怪に捕えられた師父の身の上ばかりを気遣っていたらしい。
悟空には自分の運命に対する無限の自信があるのだ(自分ではその自信を意識していないらしいが。)
それでも彼はただ妖怪に捕えられた師父の身の上ばかりを気遣っていたらしい。
悟空には自分の運命に対する無限の自信があるのだ(自分ではその自信を意識していないらしいが。)
144それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:29:27.96ID:BZdvqK9z0 やがて、天界から加勢に来た亢金竜がその鉄のごとき角をもって満身の力をこめ、外から金鐃を突通した。
角はみごとに内まで突通ったが、この金鐃はあたかも人の肉のごとくに角に纏いついて、少しの隙もない。
風の洩るほどの隙間でもあれば、悟空は身をけし粒と化して脱れ出るのだが、それもできない。
角はみごとに内まで突通ったが、この金鐃はあたかも人の肉のごとくに角に纏いついて、少しの隙もない。
風の洩るほどの隙間でもあれば、悟空は身をけし粒と化して脱れ出るのだが、それもできない。
2022/06/27(月) 05:30:00.75ID:R1LVWOe20
単発IDじゃNGされちゃわない?
146それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:31:14.62ID:BZdvqK9z0 半ば臀部は溶けかかりながら、苦心惨憺の末、ついに耳の中から金箍棒を取出して鋼鑚に変え、
金竜の角の上に孔を穿ち、身を芥子粒に変じてその孔に潜み、金竜に角を引抜かせたのである。
金竜の角の上に孔を穿ち、身を芥子粒に変じてその孔に潜み、金竜に角を引抜かせたのである。
147それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:31:46.31ID:tyslFU3PM 村上春樹スクリプトとか金原ひとみスクリプトとかも作れ
148それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:32:09.61ID:BZdvqK9z0 ようやく助かったのちは、柔らかくなった己の尻のことを忘れ、すぐさま師父の救い出しにかかるのだ。
149それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:35:01.25ID:ETNd1KD9M 文豪スクリプトシリーズは草
150それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:35:13.70ID:BZdvqK9z0 あとになっても、あのときは危なかったなどとけっして言ったことがない。「危ない」とか「もうだめだ」とか、
感じたことがないのだろう。この男は、自分の寿命とか生命とかについて考えたこともないに違いない。
感じたことがないのだろう。この男は、自分の寿命とか生命とかについて考えたこともないに違いない。
151それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:35:31.65ID:BZdvqK9z0 彼の死ぬときは、ポクンと、自分でも知らずに死んでいるだろう。
その一瞬前までは溌剌と暴れ廻っているに違いない。
まったく、この男の事業は、壮大という感じはしても、けっして悲壮な感じはしないのである。
その一瞬前までは溌剌と暴れ廻っているに違いない。
まったく、この男の事業は、壮大という感じはしても、けっして悲壮な感じはしないのである。
152それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:36:33.63ID:VQcY6u4Y0 ワイもAIノベリストにkakikomi.txt読み込ませてワイスクリプト作って遊んでるで
153それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:38:38.43ID:BZdvqK9z0 猿さるは人真似をするというのに、これはまた、なんと人真似をしない猴だろう!
真似どころか、他人から押付けられた考えは、たといそれが何千年の昔から万人に認められ
ている考え方であっても、絶対に受付けないのだ。自分で充分に納得できないかぎりは。
因襲も世間的名声もこの男の前にはなんの権威もない。
真似どころか、他人から押付けられた考えは、たといそれが何千年の昔から万人に認められ
ている考え方であっても、絶対に受付けないのだ。自分で充分に納得できないかぎりは。
因襲も世間的名声もこの男の前にはなんの権威もない。
154それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:39:47.07ID:BZdvqK9z0 悟空の今一つの特色は、けっして過去を語らぬことである。というより、彼は、
過去ったことは一切忘れてしまうらしい。少なくとも個々の出来事は忘れてしまうのだ。
過去ったことは一切忘れてしまうらしい。少なくとも個々の出来事は忘れてしまうのだ。
155それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:41:06.77ID:BZdvqK9z0 その代わり、一つ一つの経験の与えた教訓はその都度、彼の血液の中に吸収され、
ただちに彼の精神および肉体の一部と化してしまう。いまさら、個々の出来事を一つ一つ
記憶している必要はなくなるのである。
ただちに彼の精神および肉体の一部と化してしまう。いまさら、個々の出来事を一つ一つ
記憶している必要はなくなるのである。
156それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:42:20.51ID:/rGVee5D0 小関直哉スクリプトも作れや
157それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:42:37.15ID:BZdvqK9z0 彼が戦略上の同じ誤りをけっして二度と繰返さないのを見ても、これは判る。
しかも彼はその教訓を、いつ、どんな苦い経験によって得たのかは、すっかり忘れ果てている。
無意識のうちに体験を完全に吸収する不思議な力をこの猴は有っているのだ。
しかも彼はその教訓を、いつ、どんな苦い経験によって得たのかは、すっかり忘れ果てている。
無意識のうちに体験を完全に吸収する不思議な力をこの猴は有っているのだ。
158それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:43:56.58ID:BZdvqK9z0 ただし、彼にもけっして忘れることのできぬ怖ろしい体験がたった一つあった。あるとき彼はそのときの恐ろしさを
俺に向かってしみじみと語ったことがある。それは、彼が始めて釈迦如来に知遇し奉ったときのことだ。
俺に向かってしみじみと語ったことがある。それは、彼が始めて釈迦如来に知遇し奉ったときのことだ。
159それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:44:07.50ID:LWpMFM5f0 すまん杜子春も入れてくれへんか
160それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:45:22.52ID:BZdvqK9z0 そのころ、悟空は自分の力の限界を知らなかった。彼が藕糸歩雲の履を穿き鎖子黄金の甲を着け、
東海竜王から奪った一万三千五百斤の如意金箍棒を揮って闘うところ、
天上にも天下にもこれに敵する者がないのである。
東海竜王から奪った一万三千五百斤の如意金箍棒を揮って闘うところ、
天上にも天下にもこれに敵する者がないのである。
161それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:46:13.33ID:BZdvqK9z0 列仙の集まる蟠桃会を擾がし、その罰として閉じ込められた八卦炉をも打破って飛出すや、
天上界も狭しとばかり荒れ狂うた。
天上界も狭しとばかり荒れ狂うた。
162それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:47:27.11ID:BZdvqK9z0 群がる天兵を打倒し薙ぎ倒し、三十六員の雷将を率いた討手の大将祐聖真君を相手に、
霊霄殿の前に戦うこと半日余り。
霊霄殿の前に戦うこと半日余り。
163それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:48:30.41ID:BZdvqK9z0 そのときちょうど、迦葉・阿難の二尊者を連れた釈迦牟尼如来がそこを通りかかり、
悟空の前に立ち塞がって闘いを停めたもうた。悟空が怫然として喰ってかかる。
悟空の前に立ち塞がって闘いを停めたもうた。悟空が怫然として喰ってかかる。
164それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:51:53.51ID:BZdvqK9z0 如来が笑いながら言う。「たいそう威張っているようだが、いったい、お前はいかなる道を修しえたというのか?」
悟空曰く「東勝神州傲来国華果山に石卵より生まれたるこの俺の力を知らぬとは、さてさて愚かなやつ。
俺はすでに不老長生の法を修し畢り、雲に乗り風に御し一瞬に十万八千里を行く者だ。」
悟空曰く「東勝神州傲来国華果山に石卵より生まれたるこの俺の力を知らぬとは、さてさて愚かなやつ。
俺はすでに不老長生の法を修し畢り、雲に乗り風に御し一瞬に十万八千里を行く者だ。」
165それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:52:25.40ID:BZdvqK9z0 如来曰く、「大きなことを言うものではない。十万八千里はおろかわが掌に上って、さて、
その外へ飛出すことすらできまいに。」
その外へ飛出すことすらできまいに。」
166それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:54:18.54ID:BZdvqK9z0 「何を!」と腹を立てた悟空は、いきなり如来の掌の上に跳り上がった。
「俺は通力によって八十万里を飛行するのに、なんじの掌の外に飛出せまいとは何事だ!」
「俺は通力によって八十万里を飛行するのに、なんじの掌の外に飛出せまいとは何事だ!」
167それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:56:04.38ID:BZdvqK9z0 言いも終わらずきん斗雲に打乗ってたちまち二、三十万里も来たかと思われるころ、赤く大いなる五本の柱を見た。
渠かれはこの柱のもとに立寄り、真中の一本に、斉天大聖到此一遊と墨と書きしるした。
さてふたたび雲に乗って如来の掌に飛帰り、得々として言った。
渠かれはこの柱のもとに立寄り、真中の一本に、斉天大聖到此一遊と墨と書きしるした。
さてふたたび雲に乗って如来の掌に飛帰り、得々として言った。
168それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:57:20.01ID:BZdvqK9z0 「掌どころか、すでに三十万里の遠くに飛行して、柱にしるしを留めてきたぞ!」
「愚かな山猿よ!」と如来は笑った。「汝の通力がそもそも何事を成しうるというのか?
汝は先刻からわが掌の内を往返したにすぎぬではないか。嘘と思わば、この指を見るがよい。」
「愚かな山猿よ!」と如来は笑った。「汝の通力がそもそも何事を成しうるというのか?
汝は先刻からわが掌の内を往返したにすぎぬではないか。嘘と思わば、この指を見るがよい。」
169それでも動く名無し
2022/06/27(月) 05:58:36.81ID:BZdvqK9z0 悟空が異しんで、よくよく見れば、如来の右手の中指に、まだ墨痕も新しく、斉天大聖到此一遊
と己の筆跡で書き付けてある。
と己の筆跡で書き付けてある。
170それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:00:24.61ID:BZdvqK9z0 「これは?」と驚いて振仰ぐ如来の顔から、今までの微笑が消えた。急に厳粛に変わった
如来の目が悟空をキッと見据えたまま、たちまち天をも隠すかと思われるほどの大きさに拡がって、
悟空の上にのしかかってきた。
如来の目が悟空をキッと見据えたまま、たちまち天をも隠すかと思われるほどの大きさに拡がって、
悟空の上にのしかかってきた。
171それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:05:47.41ID:BZdvqK9z0 悟空は総身の血が凍るような怖ろしさを覚え、慌てて掌の外へ跳び出そうとしたとたんに、
如来が手を翻して彼を取抑え、そのまま五指を化して五行山とし、悟空をその山の下に押込め、
おん嘛に叭吽の六字を金書して山頂に貼りたもうた。
如来が手を翻して彼を取抑え、そのまま五指を化して五行山とし、悟空をその山の下に押込め、
おん嘛に叭吽の六字を金書して山頂に貼りたもうた。
172それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:06:47.41ID:BZdvqK9z0 世界が根柢から覆り、今までの自分が自分でなくなったような昏迷に、悟空はなおしばらく顫えていた。
173それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:08:10.55ID:BZdvqK9z0 事実、世界は彼にとってそのとき以来一変したのである。爾後、餓うるときは鉄丸を喰らい、
渇するときは銅汁を飲んで、岩窟の中に封じられたまま、贖罪の期の充ちるのを待たねばならなかった。
渇するときは銅汁を飲んで、岩窟の中に封じられたまま、贖罪の期の充ちるのを待たねばならなかった。
174それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:08:58.48ID:BZdvqK9z0 悟空は、今までの極度の増上慢から、一転して極度の自信のなさに堕ちた。彼は気が弱くなり、
ときには苦しさのあまり、恥も外聞も構わずワアワアと大声で哭いた。
ときには苦しさのあまり、恥も外聞も構わずワアワアと大声で哭いた。
175それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:12:00.09ID:BZdvqK9z0 五百年経って、天竺への旅の途中にたまたま通りかかった三蔵法師が五行山頂の呪符を剥はがして
悟空を解き放ってくれたとき、彼はまたワアワアと哭いた。今度のは嬉し涙であった。悟空が三蔵に
随がってはるばる天竺までついて行こうというのも、ただこの嬉しさありがたさからである。
実に純粋で、かつ、最も強烈な感謝であった。
悟空を解き放ってくれたとき、彼はまたワアワアと哭いた。今度のは嬉し涙であった。悟空が三蔵に
随がってはるばる天竺までついて行こうというのも、ただこの嬉しさありがたさからである。
実に純粋で、かつ、最も強烈な感謝であった。
176それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:14:19.94ID:BZdvqK9z0 さて、今にして思えば、釈迦牟尼によって取抑えられたときの恐怖が、それまでの悟空の・途方もなく
大きな(善悪以前の)存在に、一つの地上的制限を与えたもののようである。
大きな(善悪以前の)存在に、一つの地上的制限を与えたもののようである。
177それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:14:44.90ID:BZdvqK9z0 しかもなお、この猿の形をした大きな存在が地上の生活に役立つものとなるためには、
五行山の重みの下に五百年間押し付けられ、小さく凝集する必要があったのである。
五行山の重みの下に五百年間押し付けられ、小さく凝集する必要があったのである。
178それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:15:15.38ID:BZdvqK9z0 だが、凝固して小さくなった現在の悟空が、俺たちから見ると、
なんと、段違いにすばらしく大きくみごとであることか!
なんと、段違いにすばらしく大きくみごとであることか!
179それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:16:29.05ID:BZdvqK9z0 三蔵法師は不思議な方である。実に弱い。驚くほど弱い。変化の術ももとより知らぬ。途で妖怪に
襲われれば、すぐに掴つかまってしまう。弱いというよりも、まるで自己防衛の本能がないのだ。
襲われれば、すぐに掴つかまってしまう。弱いというよりも、まるで自己防衛の本能がないのだ。
180それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:17:34.49ID:BZdvqK9z0 この意気地のない三蔵法師に、我々三人が斉しく惹かれているというのは、いったいどういうわけだろう?
(こんなことを考えるのは俺だけだ。悟空も八戒もただなんとなく師父を敬愛しているだけなのだから。)
(こんなことを考えるのは俺だけだ。悟空も八戒もただなんとなく師父を敬愛しているだけなのだから。)
181それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:18:07.04ID:BZdvqK9z0 私は思うに、我々は師父のあの弱さの中に見られるある悲劇的なものに惹かれるのではないか。
これこそ、我々・妖怪からの成上がり者には絶対にないところのものなのだから。
これこそ、我々・妖怪からの成上がり者には絶対にないところのものなのだから。
182それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:19:15.72ID:BZdvqK9z0 三蔵法師は、大きなものの中における自分の(あるいは人間の、あるいは生き物の)位置を
-その哀れさと貴さとをハッキリ悟っておられる。
-その哀れさと貴さとをハッキリ悟っておられる。
183それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:19:32.98ID:Aocw/AKk0 なんの勝負だw
184それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:19:56.70ID:BZdvqK9z0 しかも、その悲劇性に堪えてなお、正しく美しいものを勇敢に求めていかれる。
確かにこれだ、我々になくて師に在るものは。
確かにこれだ、我々になくて師に在るものは。
185それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:23:45.47ID:BZdvqK9z0 なるほど、我々は師よりも腕力がある。多少の変化の術も心得ている。しかし、いったん己の位置の
悲劇性を悟ったが最後、金輪際、正しく美しい生活を真面目に続けていくことができないに違いない。
あの弱い師父の中にある・この貴い強さには、まったく驚嘆のほかはない。内なる貴さが外の弱さに
包まれているところに、師父の魅力があるのだと、俺は考える。
悲劇性を悟ったが最後、金輪際、正しく美しい生活を真面目に続けていくことができないに違いない。
あの弱い師父の中にある・この貴い強さには、まったく驚嘆のほかはない。内なる貴さが外の弱さに
包まれているところに、師父の魅力があるのだと、俺は考える。
186それでも動く名無し
2022/06/27(月) 06:24:09.91ID:BZdvqK9z0 もっとも、あの不埒な八戒の解釈によれば、俺たちの-少なくとも悟空の師父に対する敬愛の中には、
多分に男色的要素が含まれているというのだが。
多分に男色的要素が含まれているというのだが。
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