山梨県警は捜査本部を設置し、連日100人を超える捜査員を動員。1カ月後、暴力団幹部の男性を殺人容疑で、男性と親しい女性を証拠隠滅の容疑で逮捕した。

 男性は柏木氏と自動車の販売を巡るトラブルを抱え、車の中に血痕が残っていた。女性はその血痕を拭き取った容疑だったが、2人は容疑を否認し続け、凶器は見つからず、釈放された。

 女性は後に朝日新聞の取材に応じ、長時間に渡る連日の取り調べで疲れ果て、混乱し、女性の供述を捜査員が「犯行を認めた」と強引に解釈したこともあったと明かした(92年4月14日付け)。