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高橋を改造したのは波留やしな

試合に出るためにどうするか。高橋はサードの次にホームランを捨てた。

「結局、首脳陣はヒットを毎日打っている選手は代えないんです。1本でもいいんです。例え、週に1本ホームランを打っても、レギュラーを争う僕みたいな立場の選手は3、4試合タコったら、出番はなくなります」

 ヒットを打つため、スタイルも捨てた。

「波留(敏夫)さんのアドバイスもあって、生まれて初めてバットを短く持ちました。あと、追い込まれてからは徹底的に逆方向を意識するようになりました。これも初めてです」

 バットを長く持って、引っ張って、ホームランを打って、サードを守る。高橋はその全てを捨てたのだ。