夏の高校野球、鹿児島大会は2日、鹿児島市の平和リース球場で開幕し、1回戦2試合が行われた。選抜大会に出場した大島が薩南工を10ー1の8回コールドで破り、春夏連続の甲子園出場へ好発進した。先発したエース左腕の大野稼頭央(3年)は8回を投げきり、失策絡みの1失点のみと貫禄の投球を披露した。開幕戦は鹿屋が徳之島を8ー0の7回コールドで破った。3日は福岡大会が開幕する。

マウンドでは初回から抑え気味だった。直球は130キロ台後半が中心。「球数を減らして省エネのために」とスライダーや90キロ台のカーブなど変化球を多めに使い打たせて取った。5回の失点は失策絡みで自責点は0のまま。8回2死からギアを上げ、この日最速の144キロをマークした。

この日は8球団のスカウトがネット裏で見つめていた。大野は「これからもっとスピードが出ると思います」と自信を見せる。奄美大島から初の夏の甲子園へ。島の期待を集めるサウスポーの夏は始まったばかりだ。(前田泰子)