咲良のヤバいエピソード


「あ、生理きた」

2018年11月頭、レギュラーで出演していたスポーツ番組のロケ中の出来事でした。初潮を迎えた頃から常に重い生理痛があった私は、いつも通りの腹痛を覚えました。
その日は、スポーツ選手と、陸上種目の「やり投げ」にチャレンジする撮影でした。

いつもひどい生理痛に悩まされていたこともあり、「早く痛み止め飲まなくちゃ」、と思っていたら……、
「ちょっと待って! これはどうした? いつもと違うぞ…!」

薬を飲む間もなく、それは急激に襲ってきました。胸から胃や腸、下腹部にかけて全ての臓器が体内でぐちゃぐちゃに引っ張られてかき回されているような、今まで感じたことのない激痛……!! あまりの痛みに一瞬にして気が遠くなり、ディレクターさんや共演者の方の声もよく聞こえず、呼吸も早くなり、座っていることもできない状態になってしまったのです。

今考えれば、その場ですぐ救急車を呼ぶレベルだったはずの痛み。のちに診察をしてくれた主治医からは「もう少しひどかったら緊急手術でしたよ」と言われるほどだったのです。

ですが、元局アナである私は、普段から「本番中のトラブルを収めるのはアナウンサーの仕事だ」という『使命感』と『責任感』が染み付いていて、自分の非常時にさえ「共演者の方々もいるのに、“たかが生理痛"でぶち壊すわけにはいかない!」と、とっさに思ったのです。

そして、鎮痛剤を通常の2倍服用し、その場でベンチに横になり、約1時間後……。まだまだ気が遠くなるような痛みを感じながらも、自分はもう大丈夫であると暗示をかけ、涼しい顔をして、私は、撮影で何度もやりを思いっきり投げ続けたのです!
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