アニメ『ボルテスV』は1978年にフィリピンで放映されてTV史上最大の大ヒットになった。
学校が終わると子供たちは大急ぎで家に帰宅し、TVに釘付けになったそう。視聴率は最高58%を記録。子供の人気とは裏腹に大人達の反発があり、
「本作の内容が暴力的であり、道徳的でない」「子供がボルテスVに夢中になるばかりにキャラクターグッズを欲しがったり、勉強をしなくなる」
という抗議の声が寄せられ、第二次世界大戦後の反日感情も重なって抗議団体が結成された。
最終話直前の1979年8月、時の大統領フェルディナンド・マルコスが放送禁止を宣言し、国営放送での『ボルテスV』は放送中止された。
国営放送で本作の残りの回が放映されたのは、エドゥサ革命でマルコス政権が倒れた直後の1986年であった。
さらに時代が下り、1999年から『ボルテスV』の再放送が始まると、リバイバルブームになった。
最高視聴率が40%を超え、日本語の主題歌「ボルテスVの歌」も大ヒットした。主題歌を歌った堀江美都子がフィリピンでライブを行った際は、国賓並みの待遇を受けたという。