「午前10時過ぎ、バナナボートにお客様を乗せて海上を移動している最中に、波に揺られているところを見つけました。
高橋さんはうつぶせの状態で波に流されていて、シュノーケリングのゴーグルをつけていたので顔は見ていませんが、肌つやもよく60代とは思いませんでした。
上半身は黒のTシャツ、足には足ヒレもついていたのですが、下半身は酷く損傷していて、内蔵が見えていました。
お客様の中にはその惨状を目にして体調が悪くなった方もいたようで、午後の予定はキャンセルされていました」(マリンレジャー関係者)

「横腹が噛みちぎられて…」
 7月6日、沖縄県名護市安和海岸の沖合で、遺体で発見された人気漫画『遊☆戯☆王』の作者、高橋和希さん(60)。第一発見者となったマリンレジャー関係者が「文春オンライン」の取材に答えた。

「お腹より下の損壊が激しく、一目で亡くなっているとわかりました。左の横腹が噛みちぎられて臓器が飛びだし、お尻のあたりは半分くらいなかった。
足は損傷が特に激しく皮だけで繋がっていて、引っ張ったらすぐに切れてしまうような状態でした。
すぐに消防署や海上保安庁に連絡して、駆けつけた海保の方と一緒に足が切れないようネット(網)ですくいあげました。その場で死亡確認がされ、船で岸の方へ運ばれていきました」

 激しい雨の中で懸命に作業が行われたという。遺体はその後かけつけた家族が確認し、高橋さんと判明した。

(中略)

サメに襲われた可能性は低い?
 沖縄へは1人で旅行に来ていた高橋さん。発見された場所から約12キロ離れた恩納村万座毛付近に、高橋さんが使用したレンタカーが発見されている。

 遺体の損傷から高橋さんがサメに襲われた可能性を示唆する報道もあるが、現地の海上保安庁関係者は否定的だ。

「万座毛は高台にある眺望のよい絶景スポットで、高橋さんは海岸付近に車を止めてシュノーケリングを楽しんでいたのでしょう。
あのあたりは海中に岩が多く、潮の流れも変化が激しく非常に危険なエリアで、沖に流されて陸に戻ることができずに亡くなったと見られています。
今後の司法解剖で詳しい死因はわかるでしょうが、現時点では亡くなった後に漂流していたところを鮫などの海洋生物に食べられた可能性が高いようです」(海保関係者)

 安和海岸で遺体が発見された時点で、死亡から1~2日が経過していた。発見が遅れた理由の1つと見られているのが、名護市安和の海岸付近に停泊していた10隻以上の大型船の存在である。
船は米軍の辺野古新基地の埋め立て用の土砂を運搬しており、近隣住民は「船で陸からの視界が塞がっていたため、海面上に浮いていた死体が発見されにくかったのでは」と話す。

 世界中が悲しみにくれた突然の訃報。高橋さんのご冥福をお祈りします。

https://bunshun.jp/articles/-/55807