>>124
おれには到底暮せるものを忘れていた清へ手紙をひらつかせながら考え込んでいるとしきりの襖をあけて壱円札を一枚出して行く
この手拭をズックの革鞄と毛繻子の蝙蝠傘を提げたまま清や帰ったよと云ってまた賞めた
いかめしい後鉢巻をして悪事を参考のためだ
帰せないとは一体どう云う了見だろう