こんな暮らし今更きついやろ
これから更になんもなくなっていくとか

 「割を食っているのは一般市民」。最大都市コロンボ近郊のネゴンボで日本人向け旅行会社を営む山倉義典さん(58)は、悪化の一途をたどる生活を嘆いた。
 発電用の燃料不足で1日計3時間ほど停電になる一方、工業地帯や政府要人の家には電気が優先的に供給されているという。パンや卵の価格は「1年前の3倍」になった。各世帯で利用されているプロパンガスも手に入りにくくなり、山倉さんの会社で働く50代の男性運転手はまきで調理している。山倉さんは「内戦が終結して豊かになる前に逆戻りしたようだ」と話す。
 AFP通信によると、レストランを経営するカルナワティさん(67)もまきを用いた調理を始めた。AFPの取材に「まきでの調理は煙を吸い込んでしまうが、選択肢がない。まきを探そうにも難しく、とても高価になっている」と述べた。
 ガソリン不足で通勤などの足を車から自転車に切り替える中間層も増えている。ロイター通信によれば、医師のカハダワさん(41)は自家用車をガレージに置いて自転車でコロンボの患者の元を駆け回る。カハダワさんは「初めの頃はガソリンを得るため2、3時間列に並んでいたが、3週間ほど前には列の中に3日間いた。自転車購入はやけっぱちの行動だった」と語る。