阪神がまさかの逆転負けを喫し、球団通算5500勝はお預けとなった。

 怒りを通り越してあきれていたのだろうか。矢野監督は表情をゆがめた。試合後、球場から出てきた指揮官は、試合終盤に起こった守備の連続ミスについて問われた。防げたはずの失点だけに悔しい…。「そうやね」とポツリとこぼしたが、さらに質問をたたみかけられると「本人に聞いてくれよ!」と言い放った。論ずるに値せず。言外にそんな言葉がにじみ出ていた。

 目を疑うようなプレーが連発したのは2点リードで迎えた7回だ。1死一、二塁の場面。3番手浜地が小園に右前打を浴びると、右翼佐藤輝が打球へチャージするも、ボールをつかみ損ねてまさかの後逸。三塁をまわったところでストップしていた坂倉の生還を許し、1点差に迫られた。なおも1死一、二塁から磯村の打ち取った飛球を今度は、チーム屈指の名手である中堅近本が落球したのだ。

 悲鳴と歓声が交錯するマツダスタジアム。これで1死満塁のピンチを招き、羽月の二ゴロの間に同点に追いつかれた。続く野間には勝ち越しの右前適時打を許し、さらに菊池涼に右前打で5点目を失った。

 積極継投もこの日ばかりは裏目だった。指揮官は力投する先発西勇を7回無死一塁の場面でスイッチ。左腕渡辺がワンポイントで松山を遊飛に仕留めたが、その後にマウンドに上がった浜地が誤算だった。1/3回4安打3失点と打ち込まれて今季2敗目を喫した。

 成長著しい6年目右腕は前日19日に勝ちパターンの7回に投入されて3者凡退の結果を残していた。期待が大きいだけに矢野監督も「まだまだ経験の少ない投手だから、学んでいくような登板になったんじゃないのかな」と、成長の糧にしてくれと願うしかない。
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節目の試合でやらかしたんか