>>36
ベン・ジョンソンはいまも怒っていた
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/31551
「カール・ルイスがあのオリンピックで3回薬物検査に引っかかったことは、米オリンピック委員会で
ディレクターをしていた医師が'03年、『スポーツ・イラストレイテッド』誌に告発している。
ルイス側は『うっかり摂取した』と釈明し、米オリンピック委員会はその釈明を受け入れたとも報道されている。

あの頃、ドーピングなんて誰もがやっていたんだ。大物選手の薬物検査は不意打ちではやらない。
彼らの練習スケジュールを妨げることは許されないからだ。何日にテストに行くとあらかじめ言っておき、
選手は身体をクリーンにする。検査が終わるとまたジュース(薬物)を飲む。その繰り返し、ゲームと同じさ。

ではソウル五輪で、なぜルイスがセーフで私がアウトだったか。それは私のスポンサーが
イタリアのシューズ会社のディアドラで、ナイキでもアディダスでもなかったからだ。
ディアドラはナイキのような、五輪のNo.1スポンサーにもなれる企業と比べるとはるかに小さい。
だが、ソウルの前年('87年)の世界選手権で私がルイスを破って世界新(9秒83)を記録して以来、
セールスが飛躍的に伸び、世界一になろうとしていた。

それが問題だった。私を犠牲にすることで、ディアドラを引きずり落としたかった誰かがいたというわけさ。
それがすべてだ。私に起きたことはあまりに不当だが、巨額のカネが絡むとここまでやられてしまう。