11位:かたせ梨乃
夕涼の竹富 未読メール百
→竹富島で休暇を満喫中に未読メールが溜まっていく様子
なっちゃん「地名がよく効いていた。休暇の間にメールが溜まるという類想の句はよくあるが夕涼という季語と竹富という地名を入れたことでリアリティがしっかり出てきた。10位と非常に惜しかった」

12位:キスマイ横尾
晩涼のRe:Re:Re: セットリストの 見せ場
→ライブ期間中のメンバーとのやりとりを繰り返す様子を「Re:」で表現した
なっちゃん「(Re:Re:Re:の部分に対して)すごく挑戦してる。ただ晩涼の季語がもったいない。セットリストの中身がどういうものかを想像させてくれるような季語を取り合わせると一気に順位が上がった」

13位:千原ジュニア
故人との 弾みしメール 夜の秋
→メールに残されたやりとりから故人を懐かしんだ
なっちゃん「凡ミスかも。故人と書かずに亡くなった人かもと思わせてこそ。夜の秋はとてもいい季語を選んだ」

14位:ミッツマングローブ
真夏来て サブスクの trf
→夏にスマホの音楽アプリで流れたtrfの曲を懐かしんだ
なっちゃん「真夏来ての季語は主役に立っているカタカナや英語も浮いていないため直しはないが、作品としての奥行きがちょっと薄い」

15位:フルポン村上
風鈴鳴る 千の躊躇を 弔って
→メールの文面を作るときの迷いや躊躇を風鈴が弔ってくれるんじゃないか
なっちゃん「詩の純度は決して悪くはない。千の躊躇をという観念に対して比喩が来てるので季語(風鈴)が弱くなってる。後はもう少しテーマ性(メール)に寄せてほしかった。七七で短歌に仕上げるとすごく良い作品になると思う」