甘利氏は20日、自身のメールマガジンで、安倍派について「『当面』というより『当分』集団指導制をとらざるを得ない。誰一人、現状では全体を仕切るだけの力もカリスマ性もない」と述べた。そのうえで「今後、どう化けていくのかが注視される」と指摘した。

 これに対し、安倍派最高顧問の衛藤征士郎・元衆院副議長は21日の安倍派会合で「こんなに侮辱されたことはない。これを黙っていたら、清和会はそうだと思われる」と激しく反発。数人の派閥議員を指さしながら「うちには多士済々の総裁候補がいるだろう」と述べた。

 安倍派のベテラン議員は甘利氏が昨年の衆院選神奈川13区で落選し、比例代表で復活当選したことを指摘して「小選挙区で負けた人が外部からそんなことを言って、失礼な話だ」と憤った。他にも「自分が清和会の領袖(りょうしゅう)になってやるという意味か」「自分こそカリスマ性がない。発言が軽いと思われ、失笑、ひんしゅくを買っている」などと批判する声が相次いでいる。