マリーンズは今季途中、MLB通算314試合に登板し、155セーブを挙げたオスナを獲得した。20歳からクローザーとして活躍し、ヒュートン・アストロズ所属時の2019年にはセーブ王に輝いた。27歳ながらMLBの舞台で絶大な実績を誇る右腕の加入は大きな話題となり、チーム内に様々な化学反応を巻き起こしている。

「たくさんの“オトウト”が出来て、とても素晴らしい日々を送っているよ。日本の野球は素晴らしい。日本のレベルが高いという事はこれまでメジャーでプレーしている日本人プレーヤーを見ても分かっているので驚きはなかったね。なによりも日本の皆さんが素晴らしい。礼儀正しく、親切で相手に敬意がある。私はこれまで色々な国を見てきたが、この国ほど素晴らしい国はみたことがない。本当に凄いよ」

電車を乗り継いで買い物に行ったら……

 最近で一番、印象深いのはオフの日に電車を乗り継いで買い物に出かけたときのこと。日本語がわからずとも「なんとかなる」と思っていたが、途中で道が分からなくなった。その時、街の人々に道を尋ねると誰もが親切に教えてくれたという。

「ビックリしたね。みんな嫌な顔ひとつせずに丁寧に教えてくれた。最後、電車で降りる時にわざわざ『次の駅ですよ』『この駅で降りるんですよ』と教えてくれたぐらい。日本人の“おもてなし精神”は素晴らしい」

 マリーンズ入りを後押ししたのが、同じメキシコ出身のルイス・クルーズ内野手だ。14、15年とマリーンズに在籍し、華麗なる守備と勝負強い打撃で勝利に貢献。現在はメキシカンリーグでプレーしている。

 オスナとクルーズはMLB時代から面識があり、親友の間柄。マリーンズからオファーが届いたときに相談を持ちかけた。「マリーンズはとても素晴らしいチームだ。それはオレが保証する。ぜひ力になってあげて欲しい」という友の言葉が決め手となり、千葉の地にやってくる決断を下した。