筒香嘉智の勝利貢献度は「693人中693位」。必然だった“3度目の戦力外”通告

パイレーツからすれば、どこかで筒香の打撃が上向けば、他球団に売りさばいて有望株を補充するという思惑もあった。それだけに、結果を残せなくても我慢して起用し続けたわけだ。しかし、昨年の輝きをついぞ見せることなく、8月2日のトレード・デッドラインを迎え、今回のDFAに至った。

 そして、パイレーツが起用し続けたことで“悲劇”が生まれている。
 
 日本でも少しづつ浸透し始めた勝利貢献度を示す「WAR」というデータがある。打撃・走塁・守備・投球を一つのテーブルで評価することができ、MLBではアウォード投票で最も重要視されているものだ。昨年、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)がメジャー1位のWAR(『Baseball-Reference』版)をマークして話題を呼んだが、筒香は大谷とまったく逆の結果になった。

 2日の試合を終え、筒香のWARは「-1.7」。実は、これは今季出場した野手693人中693位、つまりメジャーワーストの数字なのだ。投手(772人)を含めれば、パトリック・コービン(ワシントン・ナショナルズ/-2.0)、ダラス・カイケル(-2.1)と“上には上”がいるものの、投打1465人中ワースト3位というのも、まったく喜べるものではない。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8810fc374988a363e6ccbdb61d1d9f6e5b931ff6