「大石さんに調べてもらったんだよ。みんなのこと。……そしたら圭一くん、引越しの前は、とんでもない人だったんだよねぇ?くっくっく!」

「や、………やめろ、……あれは…………、違うんだ…………」

「小さな女の子ばかりを狙ってたんだって?沙都子ちゃんと梨花ちゃんにも話しておかないとね、こんな危ない人が身近にいたなんて、信じられないよ。」

「違う、……違う違う……、それは、たまたまなんだ……。」

「児童連続襲撃事件。すごいすごい、雛見沢村連続怪死事件に負けないくらいインパクトあるよ?あははは、あっはっはっは!!」

「違うんだよ、………あれは………本当に…………、」

「何がどう違うの?数週間の間に、ひと気のないところを歩く小さな子どもばかりを狙って、通り掛かりにモデルガンで撃ち付ける恐ろしい事件だった。市内一帯は一時期騒然。PTAが交差点ごとに立ち、集団下校にもなったんだってねぇ?
目に当たって大怪我した子もいたんでしょ?幸い、後遺症にはならなかったそうだけど。あははははは!モデルガンなんて武器を持ちながら、それでも小さな子しか狙わない、嫌らしさ。そんなことして何が楽しかったの?
でも楽しかったからずーっと続けてたんだよね?そのくせ、途中で良心の呵責に耐えられなくなってご両親と一緒に自首。責任取るのもご両親と一緒じゃないと駄目なわけ?少年法って親切よね。被害者にも犯人の名前は公開されないし。お父さんが大金持ちだったから、示談金をたくさん積んでくれたんだよね?それで大事にしない約束を取り付けて、まったりとしばらくは保護観察。それでほとぼりが冷めた頃合に、お金に任せて遠方へ引越しして全部チャラ。いいね、お金持ちは。あははははははは!」