・140キロ超え投手が12名…仙台育英の恐るべき投手陣
打倒・大阪桐蔭への熱い思いを聞いた上で、本題に移ろう。須江監督は恐るべきデータを見せてくれた。
仙台育英の2~3年生の投手陣19名のうち、12名が最速140キロを超えているというのだ。
昨秋にエース番号をつけた左腕の斎藤蓉は、入学時の最速125キロから現在は最速144キロと19キロも速くなっている。
仙台育英秀光中時代から投手指導に定評がある須江監督だが、こんな持論を語った。

「投手指導で一番大事なのは、『邪魔をしないこと』だと考えています。これだけ情報量のある時代で、選手には探究心も向上心もある。彼らが3年間を終えた時に『何も教わっていない』と振り返ってくれるのが理想です」
斎藤を含め、主力投手のほとんどが左投手である。秀光中時代から好投手として知られ、2年春には甲子園マウンドも経験している古川翼(最速145キロ)。佐々木朗希(ロッテ)を世に送り出した大船渡一中出身で2年生の逸材・仁田陽翔(最速145キロ)。
同じく2年生ながらマウンド上で不思議な落ち着きがある田中優飛(最速143キロ)と、全員サウスポー。

右投手にも急成長中の鈴木晶太(最速143キロ)に、遊撃手としても来年のドラフト候補に挙がりそうな2年生の山田脩也(最速144キロ)と、制球力抜群の2年生の高橋煌稀(最速143キロ)らが控える。

高校野球チームとは思えない陣容だ。