大阪桐蔭パワーの源「西谷監督との綱引き」にあり…

練習で印象深いのは、なんといっても「綱引き」です。冬場の体力づくりに欠かせない大阪桐蔭伝統のメニューで、当時は練習の締めくくりに、週に4度くらいのペースでやっていました。
練習場には短い綱が何本もあります。1対1で、それぞれが綱の端を持ち、グイグイ引っ張って勝負する。足腰や腕がパンパンになります。

綱引きの王者と言えば、西谷先生(西谷浩一監督)です。お好きなんですよね、綱引きが。僕らの勝負を見ているときは目がキラキラ輝いて、笑顔も絶えません。
そして、たまに部員たちに交じって綱を握られます。なにしろ立派な体格をしておられますから、その強さは圧倒的です。小柄な僕だけじゃなく、チームで一番体の大きな選手でも、先生には全然かなわなかった。
あの中田翔さん(現巨人)が「勝てなかった」とおっしゃっているのを聞いたことがありますから、歴代誰も先生にはかなわないんじゃないでしょうか。