調教師人生42年で積み上げた勝ち星はJRA歴代8位の1155勝。JRA賞・最高勝率調教師のタイトルは7度獲得。07年の引退間際には「ずっとファンあっての競馬と思って、やってきた。ファンにお返しするには連対率を上げるのが一番。そしたら、うちの厩舎の馬を買ってもらえる」とファン目線を忘れなかった。

 常識にとらわれず、さまざまな新しい調整方法も確立した。当時の追い切り日は木曜が一般的だったが、追い切り後のケアや微調整を考慮して水曜追いの方がベターと判断。「馬は生き物だし一頭一頭性格もみんな違う。その馬に合った調教をしないといけない」。今や主流の水曜追いのパイオニア的存在になった。当たり前になっている東京、中山、小倉などへの直前輸送も試行錯誤の末に貴重なノウハウをマスターした。


地味にレジェンドやん