下関の守備カチカチなのは坂原監督の指導のお陰やぞ

では、坂原監督が思う「守備の上手さ」とは何のか。

 「僕が重視するのは状況判断。例えば一死一三塁の場面で自分に内野ゴロが来たとする。そのときに打球の勢いや自分が取ったポジショニングで『これでは併殺は無理だ。ホームへ投げよう』や『十分併殺に間に合う。二塁で殺そう』だったりを的確に判断して、実行できる選手。こういう選手、『状況判断に優れた選手』を僕は『守備が上手い』選手と考えています」

 では、この「優れた状況判断能力を持つ選手」をどのように育て上げるのか。

 「状況判断を磨くためには試合で想定されるパターンを数多く経験すること。そのために走者をつけた試合形式のノックを重点的に行っています」

 この日の練習のメインは「ハーフ実戦」。各選手が守備位置に付き、順々に打球を処理する通常のシートノックは行わず、走者を置いた試合形式のノックに多くの時間を割いていた。しかもノッカーが打球を放つのではなく、打撃投手がボールを投げ、実際に打者が打つ、シートバッティングに近い形式。