霊能者訴訟:下氏らに賠償命令…高額で除霊 名古屋地裁
https://web.archive.org/web/20120413172715/http://mainichi.jp/select/news/20120414k0000m040115000c.html

「水子の霊がついている」などと何度も不安をあおられて多額の金を支払わされたとして、
名古屋市の女性(51)が「霊能力者」としてテレビ出演することで知られる下ヨシ子氏や宗教法人を相手取り、
損害賠償など約960万円の支払いを求めた訴訟で、名古屋地裁の堀内照美裁判長は13日、下氏と宗教法人に610万円の支払いを命じた。

女性は体調不良などに悩み、02年から下氏が主宰する宗教法人「肥後修験遍照院(へんしょういん)」(熊本市、通称・六水院)の関西別院(京都府宇治市)で除霊などを受け始めた。
さらに「守護霊のパワーアップのため」などと金をたびたび要求され、08年までに計約730万円を支払った。

判決は「家族の健康などに対する不安や畏怖(いふ)を抱いていた女性の心理状態につけ込んで、
未成仏霊を鎮める儀式を継続的に受けざるを得ないようにした」として、反社会的で公序良俗に反すると認定した。

堀内裁判長は、六水院側が女性を相手取って起こした債務不存在確認請求は退けた。
六水院側は「宗教活動を制限する不当な判決で、ただちに控訴する」としている。