-ここまでのMVPは。

 そりゃ渡辺陸。日本一の捕手がいる球団の中で割って入り、スタメンを勝ち取るまで成長した。ただ、1軍で大関と組んだ北九州の試合(7月20日の楽天戦。大関が降板した2回までに8失点)で野球の怖さ、1軍でゲームを壊してしまったバッテリーとしての責任を感じたでしょう。本人も「何を投げても打たれそうな気がして、指が動かせなかった」と話していた。みんなが通る道ではあるけど。

 -甲斐を追い抜くために必要なことは。

 まずは試合に出続けること。けがをせずに2軍のレギュラー捕手として切磋琢磨(せっさたくま)しながら、どの投手に対しても引っ張っていき、ゲームを支配できる。これは経験しかない。練習では無理。そのためには健康でいて、試合に出続けることが一番。体は強いし、伸びる要素はいっぱいある。

 -渡辺は積極的に城島アドバイザーの話を聞いているようだ。

 ジョー(城島アドバイザー)には話をしてやってくれ、とは言ってある。ジョーからは「捕手の体力は試合でしかつかないから、連続で使ってください」と言われている。1試合で交代ではなく、1カード全部任せる時期をつくったらいいというのはジョーのアイデア。(5月ごろに)4試合連続フル出場させて、ヘロヘロになっていた。この前、暑さの中で3試合フル出場させて「どうや?」って聞いたら「前回の(5月の)方がしんどかった」と。体力的には捕手としてやれている。これが1軍になったら全部(143試合)になるから。
https://news.yahoo.co.jp/articles/92746debab65866cb46626f0acdadc19717cd739