またぞ、もろともに物語せむぞ
かたみ話題などなくも
言の葉溢れ止まるまじき
いつもとうつろはぬ物語をぞ

やや、この天下に飛び込みてよ
はや心もとなき日もありしぞ
われは何か叶ふる仮名は
ただ光の中をたゆたふ仮名は

されどぞ、はしるはしるは止まらず
友垣やかたへどもが かくてなれが
思ひ出ならぬわれ自身を作りき

かたじけなく 今までの精あまたに応ふるぞ
それが未知のわれへと
また 叶ふべきものとうつろひ
思ひ出越え続けば

わが声聴こゆ?
ののしるぞ「今楽し」!
なれもさらば いと幸運
さ、それにてありぬべからむ?

またぞ、もろともに物語せむぞ
殊にぞ 落ちなどはあらでも
さることすはたねは笑はむ
すずろにくすぐったき物語をぞ