男性は、福投手への思いについて、次のように語る。

「私が書類送検されたのは、シーズン開幕の3日前でした。福投手は、大事な時期に、私の投稿のことでコメントを出さなければならなくなった。わざわざ思い出して、心を乱さなければならなくなったんです。

さらに、福投手は今年不調で、いま(取材時)二軍にいます。私の投稿が今までの不調にも影響を与えていたと思いますし、本当に申し訳なかったとしか思えません。

こちらが、どんなに福投手のプレーに文句を言ったり、野次を飛ばしたりしたところで、彼は立ち直れるわけではないんですよね。福投手は『打たれてやろう』と思って打たれたわけではなく、悔しかったと思います。その悔しさにまったく寄り添うことなくツイートしたことに対しても、後悔しかありません。

示談を受け入れてくれたことにも感謝しています。もし、私が福投手だったとして、同じ被害を受けていたら、示談は受け入れない。相手を許さなかったでしょうから」

男性は、福投手やその家族に殺害予告や脅迫などの文章をダイレクトメッセージで送った人たちに対しても「今からでも名乗り出るべきではないか」と訴える。

「『今なら、まだ間に合う』と言いたいわけではありません。ただ、直接リプライやメッセージを送っていない私でさえも、これだけ福投手を傷つけてしまいました。自分のことだけならまだしも、家族のことにまで何か言われるのは、我慢できないことだと思います」

男性は、これからも変わらずに中日ドラゴンズのファンを続けるという。チームのファンとして「(かつて山本昌投手がつけた)背番号34番といえば、福敬登という選手になってほしい」と願っている。